TOP > COLUMN > 便秘対策のために生活に取り入れられることとは?

便秘対策のために生活に取り入れられることとは?

便秘の原因は、自律神経の乱れ、食物繊維や水分等の必要な栄養素の不足、筋力不足等、様々考えられます。
本記事では、便秘の種類や原因、その対策・予防法、よもぎ蒸しがどう便秘解消に結びつくか等についてご紹介します。

1.そもそも便秘とは

人間は、老廃物を排出する基本的な生理機能を備えていますが、何らかの要因でうまく老廃物が体外排出されない場合があり、個人差もありますが、便秘とは3、4日以上排便が起きない状態を指します。

①大腸の運動機能の低下が引き起こす便秘
水分不足、食物繊維の不足、腹筋力の不足により大腸の運動機能が低下して、腸内で便が溜まる便秘を弛緩性便秘といいます。

図1弛緩性便秘のイメージ
引用:株式会社第一三共ヘルスケア.”便秘の原因”.くすりと健康の情報局.
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/14_benpi/
 

②大腸の適度な緊張が引き起こす便秘
心理的ストレス等で自律神経のはたらきが乱れ(副交感神経の過度な興奮)、腸が痙攣をおこし、便の移動に障害をきたす便秘を痙攣性便秘といいます。

図1弛緩性便秘のイメージ
引用:株式会社第一三共ヘルスケア.”便秘の原因”.くすりと健康の情報局.
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/14_benpi/
 

③大腸の適度な緊張が引き起こす便秘
心理的ストレス等で自律神経のはたらきが乱れ(副交感神経の過度な興奮)、腸が痙攣をおこし、便の移動に障害をきたす便秘を痙攣性便秘といいます。

図1弛緩性便秘のイメージ
引用:株式会社第一三共ヘルスケア.”便秘の原因”.くすりと健康の情報局.
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/14_benpi/
 

 

2.便秘の原因と対策・予防法

便秘の原因は様々ですが、主には腸のはたらきが乱れること、また便を押し出す筋力の低下が要因であることが多いです。腸のはたらきは自律神経に支配されており、また肛門から便を押し出すには腹筋の力も必要になります。 便秘の対策及び予防には、腸のはたらきを促し、腸内環境を整えることが重要です。具体的には、食生活や生活習慣の改善、運動やマッサージの取り入れ、便秘薬の服用、ストレスの解消等が挙げられます。

2-1.食生活の乱れ

便秘の原因として、食生活の乱れや偏りが挙げられます。
食物繊維や水分、脂肪分などスムーズな排便に必要な栄養素が不足すると、排便のリズムが崩れる可能性があります。また、健康への悪影響や肌荒れにも繋がりかねません。

対策や予防法として、腸の動きを促すことや、腸内環境を整えることをおすすめします。
まず、腸の動きを促すためには、水溶性・不溶性食物繊維を摂取することが効果的です。食物繊維(こんぶやわかめ等の海藻類、山芋やオクラ等のネバネバ系、柑橘類等)は、腸のぜん動運動を促します。ただし、不溶性食物繊維(ごぼう、ブロッコリー等の野菜)は腸で水分を吸収するはたらきがあるので、便秘が重い場合は摂取しすぎないように留意ください。
また、腸内環境を整えるためには、発酵食品を摂取して善玉菌を増やすこが効果的です。腸内は、善玉菌が優位で酸性の状態であることが健康的とされています。善玉菌を増殖させるためには、善玉菌を含む食材(ヨーグルト、納豆、漬物等)、また既に腸に存在している善玉菌を増殖させるたはらきをもつ食材(オリゴ糖等)を摂取することが大事です。

図4腸内環境を整える食品
引用:株式会社第一三共ヘルスケア.”便秘の予防”.くすりと健康の情報局.
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/14_benpi/index3.html

2-2.水分不足

大腸で水分が吸収され、ドロドロとした液状の内容物から固形の便に形成されます。十分な水分をとっていれば、適切な硬さの便となりスムーズに腸内を移動しますが、水分が不足していると、過剰に水分を吸収されカチコチの便となりスムーズな腸内移動が難しくなります。
このため、あらかじめ十分な水分を摂取することが効果的で、目安として、1.5L/日以上の水分を摂取することをおすすめします。

2-3.ストレス

小腸に送られた内容物は、蠕動運動(ぜんどううんどう)等により大腸へ運ばれ、便として排出されます。
この蠕動運動は自律神経に支配されており、副交感神経が優位のときに活発になりますが、人間はストレスを受けると、交感神経の興奮状態が続き、副交感神経のはたらきが押さえられてしまうので、結果としてストレスを受けると、腸のはたらきが乱れることに繋がります。

図5腸のはたらきと排便のしくみ
引用:株式会社第一三共ヘルスケア.”便秘の原因”.くすりと健康の情報局.
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/14_benpi/

ストレスを感じたら、リラックスして副交感神経を優位にさせ、自律神経のはたらきを正常に戻すことが重要です。
例えば、趣味に没頭する、家族や友人との時間をもつ、好きな香りでリラックスする、体をあたためる、睡眠を十分にとる等々をおすすめします。

2-4.運動不足

運動不足により、体力や筋力が低下していくと、蠕動運動の低下に繋がり、ひいては弛緩性便秘が起こりやすくなります。
必要な筋肉をつけるためには、腹筋やウォーキング、水泳、ヨガ、ストレッチ等の全身運動が効果的と言われています。とくに仕事の合間やちょっとした時間に簡単に取り入れられるストレッチやウォーキングはおすすめです。
その他、腸を刺激するマッサージも排便を促す効果が見込まれています。寝る前や入浴時などに試してみるのも良いですね。

図6おなかのマッサージの仕方
引用:株式会社第一三共ヘルスケア.”便秘の予防”.くすりと健康の情報局.
https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/14_benpi/index3.html#d02

2-5.内服薬による副作用

薬の副作用により便秘となる場合もあります。例えば、ぜんそくや頻尿、パーキンソン病等に利用される抗コリン薬、抗うつ薬、せい止め、麻薬等が挙げられています。
とくに、抗コリン薬(抗コリン作用というアセチルコリンの作用を遮断するはたらきをもつ)は便秘を起こしやすいと言われています。

 

3.便秘によって引き起こされる症状

老廃物が体外排出されない状態が続くと、むくみや肌トラブル、腹痛、食欲の低下等に繋がったり、病気にかかる可能性もあります。

3-1.肌トラブル

腸内で悪玉菌(大腸菌、ウェルシュ菌等)による便の腐敗が進むと、アンモニア、アミン、硫化水素等の有害物質やガスが発生し、悪臭の元になります。さらに悪玉菌が増殖し、腸内細菌のバランスが崩れると、腸内環境の悪化、腸内免疫機能の低下等を招きます。
発生した有毒物質は大腸から吸収されて血液をとおし全身に運ばれ、肌荒れの原因や老化促進、病気等につながると言われています。便が出ないこと自体もストレスになり得ます。

3-2.お腹の張り・腹痛

腸内に溜まっている便の腐敗が進み、有害物質やガスが発生すると腹痛が生じたり、ガス生成による腹部の膨張が生じたりすることがあります。
また、胃、小腸、大腸、肛門等に何らかの疾患があると、これが原因で便秘になる場合もあります。この便秘は器質性便秘と呼ばれ、大腸がん、腸管癒着、腸閉塞、イレウス等の可能性も考えられるので、少しでも異変を感じれば専門医へご相談することをおすすめします。

3-3.食欲の低下

腸内に内容物が溜まったり、生成したガスで腹部が膨張することで、食べ物を消化吸収するはたらきが滞り、新たな食べ物を取り入れようという動き、すなわち食欲が低下する可能性があります。
長期間の食欲低下が続き、体に必要な栄養素を摂取できない状態が続くと、当然ながら体調不良を起こす可能性があります。対応策としては便秘を解消することが一番ですが、難しい場合は、食べられるときに食べる、栄養補助食品を利用する等の手段もあります。

 

4.よもぎ蒸しで便秘対策

よもぎ蒸しは、約40度の蒸気で体内(内臓)から体を温めるので、血流が良くなり内臓の動きも活発になります。また、自律神経のはたらきを整える効果も期待できるため、腸のぜん動運動を促し、便秘を解消する手助けとなります。
さらに、これらの効果はよもぎ蒸しに通い続けることで、より顕著に表れると期待されています。

 

5.まとめ

そもそも便秘とは?から始まり、便秘の種類、原因と対策・予防法、さらに便秘と関連する症状についてご紹介しました。
昨今、便秘で悩んでいる方は多いと思われます。便秘解消法の一つは、内臓のはたらきを正常に戻す、あるいは活発にさせることですが、まさによもぎ蒸しは自律神経のはたらきを整えるという点で便秘解消の一助になり得ます。
本コラムが、皆様にとってよもぎ蒸しを知るきっかけになり、また便秘解消のための一つのツールとして、身近な存在になれば大変嬉しく思います。

最後までお読みくださりありがとうございます。

【参考】
MSDマニュアル家庭版.”抗コリン作用”.
https://www.msdmanuals.com/ja-jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%A0/SearchResults?query=%E6%8A%97%E3%82%B3%E3%83%AA%E3%83%B3
公益社団法人日本薬学会.”便秘について”.
https://www.pharm.or.jp/mame/20130201.shtml
株式会社第一三共ヘルスケア.”便秘の予防”.くすりと健康の情報局.

https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/health/symptom/14_benpi/index3.html#d02
エスエス製薬株式会社.”便秘解消におすすめの運動・マッサージ”.スルーラック.
https://www.ssp.co.jp/su/solution/exercise/
看護roo!.”小腸はどのようにして内容物を運ぶの?”.https://www.kango-roo.com/learning/3078/

  • SCHEDULE
モーニングタイム:07:00〜09:30(最終受付 7:30)
デイタイム:10:00〜21:30(最終受付 20:30)
ナイトタイム:22:00〜28:00(最終受付 23:00)
定休日:不定休
    • ACCESS
東京都渋谷区猿楽町25-1 301号室、302号室
東急東横線「代官山」駅 正面口から徒歩3分
代官山蔦屋書店 徒歩1分
JR山手線恵比寿駅・日比谷線恵比寿駅 徒歩10分
  • SUPPORT
  • 取材関係はこちらから
    TEL:03-6824-6820